4代目 増田真太郎氏
昭和61年、仕事納めに、4代目が社員に語った言葉
まさに増木のスピリットです。3回にわたって紹介します。
本年は円高構造不況の情勢の中に於いて、各自それなりに努力をしておおむね大運なく年末を迎えられる事が出来て大変喜ばしいと思う。どうもごくろう様でした。
長期間不況下にあった木材界、建築界も今年は130万戸台になるかも知れないという昨今で大変期待がもてる所である。然しこれは手放しで喜べない実情である。
それは木造の比率が、年々落ちて半数以上が、鉄筋、鉄骨、それに大手住宅会社のプレハブにもっていかれている。年々益々木造の比率が、それらに喰われてゆくのが実情である。
業界各種団体等で色々協議したり陳情や請願等をやっているが、仲々思うようには成果は望めない。とに角一番大事な事は自分の所は自分の力で開拓、努力していかなければこれからは消されてしまう運命にある。そこで当社では一大覚悟をして62年の新春を迎えるに当り、昭和62年度からといわずに今日から只今から大いに躍進発展の努力を開始して、お客様から絶大なるお引き立てをいただきその結果各自の生活にも大いにプラスになるよう全員火の玉となって邁進しようではないか!!一層の協力と奮闘をお願いする次第である。
以下特に気をつけてもらう点を申し述べるので是非かたく実行するよう重ねて要望します。本年は円高構造不況の情勢の中に於いて、各自それなりに努力をしておおむね大運なく年末を迎えられる事が出来て大変喜ばしいと思う。どうもごくろう様でした。
- (1)朝仕事に家を出る時は、各自それぞれ一つの夢、希望をだいて出掛けようではないか。
- (2)無気力、無挨拶、無言は当社の発展のさまたげである。
- (3)各自が、自分で自分の仕事を創り出す努力が大事である。
- (4)会社の発展の為に必要な良い考えや方法、発案、発明等はいつでも積極的に申し出て(口頭でも文書でも)提案してほしい。
- (5)無事故無違反は自分で守る。
- (6)当社の「作業のきまり」の徹底をはかること。
- (7)大企業には真似の出来ないきめのこまかいお客様のかゆい所に手の届くようなサービスに よって躍進が、出来るものと確信し断言し明言する。
- (8)以上の主旨を是非全社員が実行される事を希望し要望する。但しあくまでも強制しない。
当社の目標はお客様に絶大なる信頼とお引き立てをいただき、
おかげさまで会社が、発展向上し以って各自の生活が向上できことが念願である。